BLOG

2022/04/18 18:31
こんにちは!
心斎橋パルコ店 関です!
このブログは普段店頭でお話しさせて頂く商品のディティールやブランドの背景・文脈を、元ヴィンテージバイヤーという視点からより掘り上げてご紹介させて頂く内容となっております。
ブログを読んで頂いて、より一層AYINが取り扱っているブランドへのご興味を深めて頂けたら嬉しいです!
読んでるよーとお客様から言われることが増えてきて嬉しい...。
今回のお話はZAC VARGASの再構築ジャケットについて。
この商品を見てまず皆さんが思うのは、「よくあるリメイクジャケット」でしょうか。
確かにリメイクジャケットではあるのですが、それだけならわざわざ僕もブログで書かないです(笑)
詳しい話は後述させて貰うとして、まずは見た目のお話しから。


見ての通り濃度・使用感が異なる解体されたデニムを、ツギハギに縫い合わせたオーバーサイズのデニムジャケットです。
袖丈は長めに設計されており、着丈も通常のデニムジャケットとは比べものにならないくらい長く身長172cm62kgの僕が着たらお尻まですっぽりと隠れます。
身幅、袖幅にも余裕がありますのでインナーにボリュームのあるパーカーやスウェット、ニットなどもレイヤードして頂けます。


全て90年代頃のLevi'sのデニムを使用しています。
こちらデニムパンツを4本解体して再構築しているのですが、注目して欲しいのは各パーツに使用しているデニムパンツの綾の方向です!
Levi'sのデニムパンツは右綾織り(ちなみにLeeは左綾)なのですが、右綾の特徴として向かって右上から左下へ斜め方向に色が落ちている様に見える事が挙げられます。
ベースがパンツですから、綾の入り方も右上から左下へ「縦」のラインを強調されます。
先述した通り、ジャケットに使用しているパーツについてですが、袖や身頃など「縦」のラインを強調すべき箇所に
適切に、あるべき綾の方向に合わせて構築されております。
よーーーく考えてくださいね??
これめっちゃめんどくさい作業やと思いませんか??(笑)
1つ1つ綾の方向を確認して..,
僕は出来へんかな(笑)
誤解の無いように付け加えると、全てのパーツがそうなっている訳ではないです。
勿論、全体的にデニムの表情を出す為にワザと横向きで使用している箇所もあります。
ザックの拘りと、それを実現してくれる職人さんと合わせ技一本のジャケットです!
こちらは形はほぼどれも大差はないですが、パーツで使用しているデニムパンツが違うので、「一点もの」のジャケットの認識で良いと思います。
※こちらはBLACK TYPE


Vintageでここまでのレベルのジャケットを探すのは非常に困難です。
10年バイヤーやってた僕が言うんやから間違いないです。(笑)
アメリカ中探しても見つからない、それが手に入る という事自体、特筆するべきポイントかもしれませんね。
長々と語ってしまいましたが、少しでもご興味を持って頂けると嬉しいです!
店頭で会ったら褒めてください!(笑)
ではまた次回のBLOGで!