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2022/04/15 14:35
こんにちは!
心斎橋PARCO店 関です!
このブログは普段店頭でお話しさせて頂く商品のディティールやブランドの背景・文脈を、元ヴィンテージバイヤーという視点からより掘り上げてご紹介させて頂く内容となっております。
ブログを読んで頂いて、より一層AYINが取り扱っているブランドへのご興味を深めて頂けたら嬉しいです!
本日は、9割の人が気にしない、けど本当の拘りが詰まったディティール。
つまり注目して欲しいポイントについて!
【ジッパー】のメーカーや仕様って皆さん注目されますか?
実は様々なメーカーや仕様がありまして、有名なのは日本が誇る世界No.1企業YKK(シェア40%!)、高級ジッパーの代名詞ririやLampoなどがあります!
勿論洋服のデザインや用途への相性もありますから、それによってもちろん使い分けられるディティールです。
前置きが長くなりましたが、今回の注目して欲しいポイントを含んだ洋服がこちら!


一見するとポップな配色でまさに今のファッショントレンドど真ん中であるストリートムードがぷんぷんのデザインです。
1940年代のマクレガー社製ドリズラーや1960年代のチャンピオンに見られる、スポーツライクなスウィングトップがデザインベースでしょう。
インパクトのある見た目に引っ張られてディティールにまでなかなか着目されてないそこのあなた!(笑)
このポイントをまずは見てみてください。

フロントジッパーの取手ですね!
こちらの刻印、WALDESと刻まれていますが、WALDESジッパーとは1930年〜1940年代頃までのVINTAGEアイテムに見られるジッパーで、年代判別は勿論、商品価値の善し悪しの判断材料として大きく関係してくる大事なディティールです。
このWALDESジッパーは上記年代以降見られなくなります。
なんでそのジッパーが2022年の現代に!?
というと、老舗の日本のジッパーメーカーがその商標権を取得し、復刻させたものになります!
ここまで長くなりましたが、僕が言いたいのは、
【殆どの人が気にしないポイントに手間と時間と金を掛ける】拘り です。

これはジッパーの留め具、通称「コの字」と呼ばれる仕様です。
この仕様も1940年代頃まで見られたディティールで、WALDESに限らずこの年代のジッパーには付属しておりVINTAGEの価値に大きな影響を与えます。
安いジッパーでもええやん
いや、実際それでも勿論良いのです。
ちゃんと可動するし、見た目的にも変わらないです。
が、魂が違いませんか?
このジッパーを使う事で説得力が変わるんです。
トレンドを追いかけるファッション好きだけじゃなくて、背景を重視する服好きにも刺さることが出来るんです。(分かり易い例えで言うと、マルジェラマニアの人とか)
